「ありがとう & がんばれ730車
日産ディーゼル:U20H改 激励ツアー」
(琉球バス)

(No.01)

★ 序 章 ★

昭和53年7月30日に、沖縄では一大イベントがあった。
交通方法が、右側通行から、左側通行に変わったのである。(通称、「ナナサンマル」と呼ばれている。)
交通方法変更に伴い、バス運行事業者(琉球バス・沖縄バス・那覇交通(現:那覇バス)・東陽バス)は、ほとんどの車両を新車で導入した。(通称、730車(ナナサンマルシャ)と呼ばれている。)

ここ1〜2年で、730車は一気に数を減らした。
そんな中、「歴史の証人」として保存に動く事業者も出てきた。
「琉球バス」もその中の1社で、今年の車検で車体更正を行い、1台を「動態保存」する事が決定した。

車両の維持は大変だと思うが、この英断には拍手を送りたい。

730車は、通勤・通学の足となり、沖縄の経済発展に大きく貢献してきた。
(歴史的にも貴重な存在なのである。)


琉球バスは、730当時、(一般乗合用として)以下の型式が導入された。

(1) 日産ディーゼル U20H(改)
(2) 日産ディーゼル U20L(改)
(3) 日野 RE101

最終的に「動態保存」となったのは、(1)の「U20H改」(沖22 か 1133)である。
730車の抹消が進む中、1133号車は、唯一残った「貸切兼用車」であった為、貴重さを重視し、白羽の矢が立ったのである。

今回は、車体更正も完了し、生まれ変わった「新生U20H改」の貸切を計画した。
(車検も含めて、仕上がってきたのが7月頃で、貸切運行としては第1号となった。)


以下が、ツアー(貸切)の概要です。

日付 2005年09月11日
時間 13:00発
出発地 那覇空港
ツアー名 「ありがとう & がんばれ730車
 日産ディーゼル:U20H改 激励ツアー」
貸切者名 沖縄路線バスどっとこむ製作委員会(※)
貸切車両 沖22 か 1133 (車両指定)

※個人名で貸りるより、サイト運営者として見映えを考慮した結果、「沖縄路線バスどっとこむ製作委員会」となっています。
(全額自己負担で貸切っています。)


コースは以下の通りです。

那覇空港 → 旭橋 → 国場 → 南部保健所前 → 南風原北IC → 石川IC → 赤崎(石川)(休憩)
赤崎(石川) → 金武 → 喜瀬武原入口 → 喜瀬武原 → 安富祖(休憩)
安富祖 → 万座ビーチ前 → 万座毛(休憩)
万座毛 → 前兼久 → 石川・仲泊線 → 石川IC → 中城パーキングエリア(休憩)
中城パーキングエリア → 西原IC → バイパス → 安里インター → 安里 → 牧志 → 那覇バスターミナル(解散)

※「赤崎(石川)〜安富祖」間は、「64 喜瀬武原線」(1996/04/01 廃止)の経路を走行します。


ここで、「64 喜瀬武原線」の歴史を、簡単にまとめておきます。

日 付
事     項
1956年03月頃 「喜瀬武原線」運行開始(起終点不明)
1961年01月頃 「喜瀬武原一周線」運行開始(経路不明)
1972年10月 石川バスターミナル新設に伴う路線延長
1988年12月 具志川バスターミナル移転に伴う路線延長
1995年04月01日 「喜瀬武原線」の休止
1996年04月01日 「喜瀬武原線」の廃止


「64 喜瀬武原線」は、「県道104号線運行」がメインとなる、通学用の「生活路線」でした。
ダイヤは、朝夕運行の「中休ダイヤ」で、日曜は運休です。

県道104号線の運行ルートは、2パターンありました。
当初は、国道329号線から、「喜瀬武原入口」を通過して、すぐに県道へ入っていた。

時を同じくして米軍は、「県道104号線を封鎖した実弾射撃演習」を度々実施していた。
「県道」が封鎖されると、必然的に「喜瀬武原線」は運休となっていた。
(天候に関係なく、「米軍の演習」で、運休になる路線は、全国的に見ても、まずありえないであろう。)

(地元をはじめ、県民は)抗議活動を続けたが、(当然の如く)一向に改善される気配はなかった。
(この「県道104号線」を封鎖した軍事演習は、1973年から1997年まで続き、以降は、本土に移転している。)

このままでは、「生活路線」が確保できないと言う事で、迂回路の整備を進めていった。
それが、後の「銀原」→「中川集落」→「県道104号線」復帰、というルートになった。
(これで、「演習による運休」を回避する事ができるようになり、「生活路線」が確保されたのである。)

今回は初期の、「喜瀬武原入口」通過後、「県道」走行というルートを選択した。


※琉球バスさんより、(上記)情報を御提供頂きました。お忙しい中、ありがとうございました。

「64 喜瀬武原線」として、今回の走行は(休止時期を含め)10年ぶりの復活となる。


「1133号車」は、これからも、長く走り続けて欲しいと願っています。



★ 車両撮影(那覇空港内) ★

出発前に、車両の撮影を行っています。
これで、車両の様子が分かると思います。

レポートA01 「那覇空港」駐車場内での、撮影です。
正面です。
レポートA02 左側前方(公式側)からです。
天候の都合(曇り)で、分かりにくいですが、更正された車体は、ピッカピカです。(^^)
レポートA03 右側前方(非公式側)からです。
レポートA04 左側側面です。
レポートA05 右側側面です。
レポートA06 後方部です。
「琉球バス」の文字は、シールです。
テールランプは3連式になっており、上がブレーキランプ。
下がウィンカーランプで、流れるタイプです。
レポートA07 左側後方です。
レポートA08 右側後方です。
レポートA09 方向幕は、「貸切」に設定しています。
レポートA10 貸切時は、ツアー名が前面ガラスに貼り付けられます。

上部は、貸切者名が貼り付けられます。
レポートA11 下部にツアー名が貼られています。

「ありがとう&がんばれ730車
 日産ディーゼル:U20H改 激励ツアー」

と題し、「沖縄路線バスどっとこむ製作委員会」として貸切っています。
レポートA12 出入口の様子です。
琉球バスの車両は全て郊外線ですので、トップドア仕様です。
側面にも方向幕が付いている為、側面のサボは不要です。
レポートA13 車内の様子です。
前方から撮影しています。
貸切兼用となっている為、全席2人掛け座席となっています。
レポートA14 後方からの様子です。
レポートA15 貸切兼用の為、座席番号が付いています。
レポートA16 運転席部分です。
右側は、ドア開閉スイッチや、車内案内装置等が一括して並んでいます。
レポートA17 運賃表示は、デジタル方式となっています。
レポートA18 「日産ディーゼル」の、ロゴです。
運転席上部に、貼り付けられています
レポートA19 車両の型式等が、掲載されています。




※当ツアー(貸切)は、(管理人が)個人的に企画・実施しておりますので、「琉球バス」さんへのお問い合わせはご遠慮下さい。
※また、当サイトにおきましても、ツアー(貸切)に関する、いかなるお問い合わせにもお答えできません。

(2005年9月22日:沖縄路線バスどっとこむ@管理人:記事及び写真の無断転載禁止



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